本日はお知らせとなります。
弊社アトリエの2Fをリニューアルオープン致しましたのでご報告させて頂きます。
『Wood Room-1』『Wood Room-2』『収納モデル』のコンセプトは特になく、1F同様、今の自分たちに出来る技術を集合させた形です。
大工技術、木工・建具・家具技術、それらを最新の金物システムと融合して設計致しました。
棟梁や工場長と試行錯誤しながら製作したので、思い入れもあり、実際にお客様に触れて頂けるので完成してホッとしています。
特にカウンター天板に用いたクスノキ無垢材、カーリー杢のフレンチオーク無垢材の加工と、スプルース無垢板を使用した四方框の建具は非常に美しく仕上がっています。
写真はすべて拡大できますので、ごゆっくりご覧になって頂ければ幸いです。
最後の写真の、厚み60m/mの建具扉(北米産スプルース無垢材)の奥には、コツコツ造っている音響ルーム&音楽スタジオが出来る予定です。
完成はまだまだ未定ですが。。。
本年も宜しくお願い致します。
色々と賛否両論書かれてますが、サウンドは結構好き。
親が偉大なだけに同じ道を選んだ行動はスゴいなあと思います。
ひっさびさにエレキを弾いてみよう。
]]>
原生林の木々のざわめき、地層から湧き出る源泉のせせらぎの音や鳥の囀りと共に。
舞川地区にて。
あらかたの解体が終わり構造に干渉しない大引を撤去し、地ならし。
そして@200の鉄筋メッシュを配筋。
その後ケミカルアンカーを既存布基礎部分に打ち込み@250でアンカーを打ち込んでいきます。
その後、鉄筋メッシュの上に土間コンを流し、既存基礎部分と新設基礎部分を固めます。
補強が終わればいよいよ、軽鉄工事で下地をおこしていきます。
この段階で少しでも誤差があれば最終仕上りで狂いが生じる為、一番シビアでピリピリとしています(笑)
電気工事では動力、電灯、弱電、200本近くの配線をコンセントや照明器具の位置まで持って行きます。
ガス工事や換気工事、エアコン配管なども同時推進します。
その頃、屋根の上では、新設の屋根工事を行っていました。
5月なのに非常に暑かった事を記憶しています。
そして、1Fでは、断熱の為のグラスウールを充填し、ボードを張っていきます。
ここまでが、構造補強・下地工事の大体のざっくりとした流れです。
この工程が、設計施工の最も重要な期間です。
いつも、現場解体時などに思うのですが、表面はそれなりに仕上がっていても、一枚めくってみると構造材や、設備配管がとんでもない状態で施工されているのをよく見かけます。
内装の見た目を変える事をひたすら誇張するようなメディアにプロも含め多数の人の目が行っているからでしょうか。
素材や設備、構造それらを熟知し、コストバランスを考え、デザインできる様なプロフェッショナルになれたらな。と心から思います。
知れば知る程、200年くらいかかるかな。。。笑
けど、日々がんばっていきます!
まずはじめに。
先日6/9に、trattoriw auntei - トラットリワアウンテイがオープン致しました。
思い起こせば前回のブログでも書いていた通り、非常にタイトでフル稼働な現場でした。
無事、引き渡しが出来てホッしながらも、ゴソゴソ仕事に追われています。
今回、プランニングやコンセプト、基本設計はすべて任せて頂けたので、非常にスムーズに設計推進できました。
鰻の寝床の様な奥行き20Mの現場だったので、1つの店の中に4つのSHOPを造るイメージでコンセプトを決定し、カジュアルなスタンディングバールからゆっくりくつろいで楽しめるサロンスペースまでプランニングしました。
現場は築60年以上の古民家。構造補強や屋根、雨仕舞。水道、ガス、電気の引き込みなど、設備工事にコストが想像以上かかるため、過度なデザインは排除し、核となるデザインプロポーションを固めました。
今まで幾度となく繰り返して来た、設計・施工の基本的な造形とプラスし、今回は、自分自身がデザインできる限り、色と素材を多く使う事にこだわりました。
安易にコンセプトカラー、コンセプト素材を定めるのではなく、料理の邪魔にならない色と素材。
サービスマンや料理、そしてそこで楽しむお客様、それら全体を包み込む器として建築をとらえ、多くの色と素材でデザインしました。
例えば、カウンターイス。
並列したすべてのイスの張地が微妙なグラデーションになっていて、デザインされたパイピングも一色ずつ違っています。
そしてその後ろに隣接する格子席のイスも違った形、違った張地で製作されています。
奥のサロン席も同様に、全て違った形状のイスに異素材の張地を張っています。
また、スタンディングバールのビッグテーブル、カウンターやサロン席のテーブルも全て違った材質の無垢材を用いて、全て違った加工方法で熟練の木工アーティストが仕上げています。
外観や内部壁面や天井の仕上げ、また塗装の色までも全て違った素材でデザインしました。
そしてそれらを演出する照明器具もブースごとに全て違った器具で設計しています。
その100種類を軽く超えるそれらすべての素材の調和が、今回のテーマの全てでした。
欲を言えば、完成時と自分のイメージがズレ無い事。
解体後のスケルトンの段階で全て発注しないと間に合わない工期だったので、完成形に近づくにつれヒヤヒヤしていましたが、棟梁を始めとするチームのみなさんのがんばりのおかげでイメージより良く仕上がった様に思います。
自分が20代前半に憧れた国内外の先人の設計した建築。
それとは逆行する現代の塗り絵の様なチープデザイン。
色んな思いが混じりながらの数ヶ月でした。
今のチームで仕事して10数年。
だからこそできる、今の自分の精一杯の形。
言葉にする事は難しいのですが
どっかで、誰かに伝わればと。
苦心しながらも心の底から楽しんでプロジェクト推進することができました。
今までのキャリアの良い区切りになりました。
そして、ご協力頂いたチームの皆さん、応援頂いた方々、本当にありがとうございました。
最後にこの素敵なチャンスを与えて下さった阿吽亭のマスターに感謝の形とさせて頂きます。
今後、この地域で芽吹く新しい息吹の先駆けとなる事を心よりお祈り申し上げます。
改めまして『trattoriw auntei』オープンおめでとうございます!
]]>
今年初めから進めていたプロジェクトの『阿吽亭』の2号店『trattoriw auntei-トラットリワ アウンテイ』の工事が先週始まりました。
築60年の古い民家の大改装ですので、解体と構造補強が大変になるだろうと思ってましたが、やはり、想像以上に大変です。
現場が難波千日前という立地もあり、近隣にもかなり気を使います。。。
弊社も施工依頼している田川工芸さんも古くからの近隣なので、まだ周囲の目は比較的やさしく感じます。
ご迷惑を軽減するためにも最短で推進します。
工期は約30日。できるのか。。。笑
1週間程で解体があらかた終わり、良い状態で非常に立派な構造梁と柱が残っていました。
せっかくですので、それらを防蟻し、補強し、一部天井を作らずデザインし直す事にしました。
床下は当時の基礎の
土。鉄筋を配筋しコンクリートを打設し基礎(H≧200)を新設する予定です。
懐かしく感じると同時に、60年を超えてしっかりとした技術で建っている当時の構造や建具技術に深く畏敬の念を抱きました。
『destruction』と『evolution』。
いつも思うのですが、壊さないと進化できないという発想にならないように、
過去の素晴らしい技術と微妙なバランスで融合しながら進化できる様に推進していきます。
2013年も皆様にとってステキな一年になりますように!
]]>土に赤の釉薬は信楽の白道窯にしか出せないそうです。
実際見るのは初めてでしたが、何とも言えない柔らかな濃淡が非常に美しく衝動買いしてしまいました。
そして衝動買いその2『粉引き焼締め』と『ビードロ』
毎日の食事がまた楽しみになりそうです。
]]>店舗を設計させて頂いたお客様、家具などを納品させてもらったお客様に名刺やショップカードをシーズンごとにデザインし、特殊な印刷会社でプリントしてもらい納品させて頂いてます。
そのいくつかをご紹介したいと思います。
先日、COFFEE HOUSE SOLさんに納品させて頂いた2012-秋冬Ver。
夙川の桜の季節には桜Ver。
特殊な印刷で光に当てるとシーズンロゴと桜が浮き出ます。
個人的にこういうSHOP CARDが好きです。
X'mas Ver。
上記同様に特殊な印刷で光に当てるとシーズンロゴと雪が浮き出ます。
弊社が携わったお店に来られるお客様の楽しみの1つになって頂けたら、と思いデザインしています。
いつもおまかせでのご依頼ありがとうございます。
ネタつきない様に励みます^^
昨日、僕の師の先輩である福森雅武先生が個展を開催するとの事で、京都高島屋のギャラリーに行ってきました。
まず、そこで見た数々の素晴らしい陶器。本当に圧巻でした。
言葉に置き換える事は非常に難しいのですが、作品のひとつひとつが、気をまとっている様に感じました。
納得のできる土を探しに種子島まで探しに行かれたり、
陶芸はもちろんのこと、毎日、山を歩きその日の花や草木を持ち帰って花器に生けたり、
土鍋で、四季折々の料理も作られます。そして、毎日使う包丁や、それを研ぐ砥石まで吟味し、天然の鉱石を探しに行かれるそうです。
当日、偶然、ギャラリーに福森先生がいらっしゃったので、思い切って声をかけました。
少しの間、土や素材への想い、環境の事をお話しました。
様々な残り少ない環境資源と向かい合いながら、様々な作家が集まって、出来る限りの活動をしたい。との事でした。
建築。造園。陶芸。料理。垣根をつくらずにやってみたいと思った事は、すぐに全部したい。
全力でしたい。
そして、何処かで誰かに伝わり、共感してもらえたらそれだけでありがたい。
大切に『時』を共有したい。
すべてがシンプルでわかりやすく、お話しさせて頂いて、本当に気持ちのいい御方でした。
現在の使い捨ての風潮の中では、忘れがちな資源の事。
いつまでも資源はない。
だから、ひたむきに素材と向かい合い大切に1つを作る。
だから、大切に使う。
『素材を使う』という事の気構えを改めて教えて頂いた様な気がしました。
本当に良い1日でした。
10分くらいで1時間分くらいしゃべりまくった気がします。
福森先生ありがとうございました。
-福森雅武展-
京都高島屋6F美術画廊
9月19日(水)~9月25日(火)
10時~20時(最終日は16時まで)
この動画のおかげで、ここ1年くらいずっと土鍋料理にハマってます。。
]]>
当日、偶然雨が降った後に行ったので、地層から湧き出る水が川になって流れる様子を撮影する事ができました。
ごく自然な事なのですが、マジマジと見入ってしまいました。
]]>
こんにちは。
夏期休暇を利用して高知県の舞川地区という集落に行ってきました。
元々、舞川は香南市を流れる物部川の上流にあたるのですが、その上流の更に奥地である山の地層から湧き出る源泉まで、足をのばしてみました。
兼ねてより職業柄、様々な自然にある物を使用するので、出来る限り、ムダ無く使い、過度なデザインの為の材料の使用は出来る限りしない様に心がけているのですが、
長年、携わっていると当たり前の事がどうしても軽く感じてきます。
同時に自分の中の軸もどうしても少しずつぶれてきます。
素材への想い、原点回帰の意味もこめて、大自然の鼓動を感じてきました。
少しでもお伝えできれば幸いです。
]]>
先日、いつもお世話になってる電気屋さんと話の流れで、現代陶芸作家の話になりました。
一家全員が現代陶芸家である『中島晴美さん・克子さん夫妻、そのお嬢さん高津未央さん』の話です。
中島晴美さんは水玉模様の球体立体アートを手びねりで造形しており、様々な海外美術館で展示されています。またその傍ら、愛知教育大学で教授もしながら後進の育成もされています。
中島克子さんは、国内外でたくさんの受賞歴がありニューヨークのギャラリーで販売されています。土と銀など、異素材の組み合わせで有名です。
その中島克子さんが実の姉であると。
聞いてホントにビックリしました。
10数年一緒に仕事をしてて初めて知りました(笑)
思わず、なにか下さい。と冗談まじりで話してたところ、
先日本当に頂きました!
一見、持ち手つきのアートに思えますが、3つに別れ、それぞれがふたになっている菓子器です。
中島克子さんは信楽焼きから陶芸を始め、現代陶芸に移行されたようです。
用いている染料はすべて、自然の鉱石からとれるブルーです。
僕は以前から、釉薬を使用しない自然釉の焼締めが好きで普段から使っており、
今回初めて、現代陶芸に触れてみたのですが、歴史を大切にし、時代と照らし合わせながら試行錯誤された方々の現代陶芸はやはり違う様に実感致しました。
このような先輩方がおられる事は業種に関わらず、一人の造り手として、非常にありがたい事だなあと実感しました。
皆様ぜひ見に来て下さい。
アトリエ内のイメージ写真 02です。